みんなの汗の悩み実態調査 発汗白書2026 -汗は「個人の問題」にされている-

年々、暑い日が増えている。
でも、汗に対する認識は
変わっていない。

今、「汗の悩み」は
個人の問題ではなく、
社会の問題になりつつあります。

9千人以上の調査から、
これまで認識されにくかった
汗を取り巻く現状や悩みの実態を
データで見える化し、
「汗のリアル」を探ってみました。

<調査概要>

調査名:汗に関する意識実態調査(一般向け調査)
調査対象:日本全国の15歳~59歳男女9,459名
(汗の悩みがある人:4,767人、汗の悩みがない人:4,692人)
調査方法:インターネット調査
調査時期:2026年2月

調査名:多汗症に対する皮膚科医師の意識調査(医師向け調査)
調査対象:多汗症の診療経験のある皮膚科医師 200名
調査方法:インターネット調査
調査時期:2026年2月

データ集プレスリリース

汗の認識

【汗の認識】汗の悩みは「個人の問題」なの?

汗をかくことは自然なこと。
けれど、その不便や悩みについては、
いまも「我慢するもの」「自分で何とか
するもの」と考えられがちです。
気候や環境が変わる中でも、
汗に対する見方や社会のルールは、
まだ変わっていないようです。

Q

汗をかくことや、汗に関する悩みについて、どのような
考えをもっていますか?

汗による不便は 我慢するのがあたり前 非常にそう思う ややそう思う 59%
汗の悩みは本人の努力や工夫で 解決すべきマナーの問題 非常にそう思う ややそう思う 53%
体質(汗っかき)の問題 非常にそう思う ややそう思う 52%
汗の悩みは個人の問題だ
捉えられている。

Q

「ルール」や「社会の雰囲気」について感じることは?

学校の制服や職場のスーツ着用 などのルールが時代に合っていない そう思わない 8% 非常に そう思う 22% あまりそう 思わない 18% ややそう思う 52% 非常にそう思う ややそう思う 65%
汗をかくことについて、 周囲の人や社会はもっと寛容になってほしい 非常にそう思う ややそう思う 61%

気候と環境が変わったのに、
ルールは変わっていない。

悩みの実態

【悩みの実態】汗でやりたいこと、生活を我慢してない?

汗の悩みは
単なる不快感にとどまりません。
日常のちょっとした選択から、
学校生活や人との関わり方まで
さまざまな場面で行動や選択肢を
静かに奪っていきます。
特に10代では、
行動を控えたり、自信を失ったりする
きっかけにもなっていることが
見えてきました。

Q

汗が理由で本来やりたかったことを諦めた経験はありますか?

経験あり(全体)58% 1位 着たい服を自由に着られない 27% 2位 他人と距離を置く 20% 3位 外出を控える 16% 経験あり(10代)65% 10代では学校生活への影響も 勉強に集中できず成績や学習意欲に影響がある 24% 体育の授業や学校行事への参加に消極的になる 16%

Q

汗が原因で経験した困りごと
やトラブルは?(10代)

1位 制服やシャツの汗ジミが目立つ 45% 2位 友人との接近や接触を避ける 38%

Q

あなたが汗を最も気にしている時期に汗が原因で1週間に1回以上の頻度でおこったことは?

汗が原因で恥ずかしい思いをした 10代 58% 全体 46% 汗が原因で自信を失った 52% 40%
特に10代にとって心理的な
負担につながっている。

相談先

【相談先】誰にも言えないまま、になっていない?

汗の悩みがあっても、
多くの人が相談できずにいます。
「これくらいで相談していいの?」と迷った
り、病院に行くことにためらいを感じている
人も少なくありません。
一方で、医師は「少しでも困っていれば
相談してほしい」と考えており、
その間には認識のズレがあることが
分かりました。

Q

「汗」や「汗の量」について、誰に相談しましたか?(10代)

誰にも相談していない 58% 友人 7% 母親 34%

Q

汗の悩みについて医療機関(皮膚科など)に相談・受診することに対し、「ためらい」や「抵抗感」を感じますか?

非常に強く感じる やや強く感じる 48%

Q

汗の悩みで医療機関(皮膚科など)を受診したことがありますか?

受診したことはない 90%
受診目安はどこから?

Q

「汗」について医療機関(皮膚科など)を受診したり、医師に相談したりしてもよいのは、どの程度の状態(レベル)からだと思いますか?

明らかに重症な場合 実害や不便がある場合​ 47% 日常生活が送れない ほど深刻な場合​​
約半数の人が、深刻な状態でない場合は受診はしないものと考えているようです。
お医者さんに 聞いてみました (皮膚科医200名を対象にした調査結果)

Q

先生は汗に悩む患者さんに対し、「どの程度の症状」があれば皮膚科を受診・相談してほしいと考えますか?

汗の量は問わず、 少しでも困っているなら受診してほしい 73%
「受診していいライン」がお医者さんとの間でズレていました。

Q

相談目的の受診についてどう感じますか?

非常に歓迎する やや歓迎する 94%

池袋西口ふくろう皮膚科クリニック院長/日本臨床皮膚科医会 常任理事藤本智子 先生

汗をかくことは体にとって大切な働きですが、量や出方によっては学校生活や人間関係、気持ちの面にまで影響します。特に10代では、「恥ずかしい」「自信がなくなる」と感じ、行動を控えてしまうケースも少なくありません。実際、汗の悩みがある人の約7割は誰にも相談しておらず、「重症でないと受診してはいけない」と思っている人も多いようです。しかし医師は、汗の量に関係なく、本人が困っている時点で相談してほしいと考えています。「これくらいで相談していいのかな?」そう迷う前に、生活や気持ちに負担を感じているなら、皮膚科にも相談してみてください。

NPO法人多汗症サポートグループ副理事長 福士竜 さん

汗の悩みを抱えているのは、あなただけではありません。今回の調査や、私たち患者会に寄せられる声からも、「自分だけが悩んでいると思っていた」「相談するほどのことではないと我慢してきた」「恥ずかしくて隠してきた」という人が多いことがわかっています。汗は目に見えますがその悩みは外からはわりにく周囲に理解されにくいため、別名「サイレントハンディキャップ」とも呼ばれます。私たちは、同じ悩みを持つ人が「一人じゃない」と感じられること、そして必要な支援や医療につながれる社会になることを願っています。

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